外れない総入れ歯(IOD)装着後の食事ガイド|噛む力2〜3倍で広がる食の選択肢
こんにちは。三重県鈴鹿市にある歯医者、大木歯科医院です。
総入れ歯を使われている患者さんから、当院にはこのようなお声がよく寄せられます。
「たくあんやりんごの食感が懐かしい」
「家族と同じ食事ができず、申し訳ない気持ちになる」
「入れ歯が動いて、食事に集中できない」
食事の時間が楽しみではなく憂うつな時間になってしまっている、
そんなお悩みを抱えていらっしゃる方は、決して少なくありません。
IOD(インプラントオーバーデンチャー)は、少数のインプラントで入れ歯をしっかり固定する治療法です。そして多くの患者さんが治療後に最も喜ばれるのが、「食事が楽しくなったこと」です。
また、当院には管理栄養士が在籍しているため、IOD治療後の食事についても、気になることがあればお気軽にご相談いただけます。
今回は、IOD装着後に食べられるもの・注意が必要なものを、管理栄養士の視点も交えながら詳しくご紹介します。
IOD装着後、食事はどう変わる?
噛む力は約2〜3倍にアップ!
一般的な総入れ歯の噛む力は、天然歯の約20〜30%程度と言われています。一方、IODは少数のインプラントで入れ歯をがっちり支えるため、噛む力が通常の入れ歯の2〜3倍になるというデータもあります。
つまり、「入れ歯が浮く・外れる」という不安から解放され、自分の歯に近い感覚で食事ができるようになるのです。
「味がわかるようになった」という声も
総入れ歯で上顎全体を覆っていた方がIODに移行すると、上顎の粘膜を覆う面積が小さいタイプの入れ歯にできる場合があります。これにより、食べ物の温度や食感、味覚をより感じやすくなったという患者さんも多くいらっしゃいます。
IODで食べられるようになる食べ物
硬いもの・噛みごたえのある食べ物
総入れ歯よりも入れ歯が安定しやすくなり、これまで避けていた食べ物にも挑戦しやすくなります。
- やわらかめのステーキ・焼肉 ― 小さく切ることで食べやすくなります
- たくあん・お漬物 ― 薄く切ることで、歯ごたえを楽しみやすくなります
- パン類 ― 硬すぎないものは、より噛みやすくなります
- りんご・梨 ー 薄切りや小さめにすることで食べやすくなります
- 肉や根菜を使った料理 ― 適度な噛みごたえのある料理も楽しみやすくなります
※顎の状態、義歯の設計、インプラントの本数などによって個人差があります。
粘着性のある食べ物
IODは入れ歯が安定しやすいため、食事中のズレや浮き上がりが軽減され、食べられる物の幅が広がることが期待できます。
噛み切りにくかった食べ物
従来の総入れ歯では噛みにくかった食材も、調理方法を工夫することで楽しみやすくなります。
- 葉物野菜
やわらかく調理したり、食べやすい大きさに切ったりすることで噛みやすくなります - きのこ類
短く切ることで、繊維を噛み切りやすくなります - 肉料理
薄切りや煮込み料理など、やわらかく調理した物を楽しみやすくなります
※顎の状態、義歯の設計、インプラントの本数などによって個人差があります。
管理栄養士のワンポイント
赤身のお肉や葉物野菜は、鉄分やビタミン類が豊富な食材です。入れ歯が合わないと避けられがちですが、IODでしっかり噛めるようになると、こうした栄養価の高い食材も無理なく食卓に戻せます。

注意が必要な食べ物・食べ方のコツ
IODは優れた治療法ですが、「何でも無制限に」というわけではありません。長く快適に使うために、以下の点にご注意ください。
極端に硬いもの
- 氷を噛み砕く
- 硬い骨付き肉を直接噛む
- 硬い殻付きナッツを歯で割る
これらは天然歯でも推奨されない食べ方です。IODの人工歯が欠けたり、インプラント部分に過度な負担がかかる可能性があります。
非常に粘着性の強いもの
- 非常に硬くなったキャラメル
- やわらかい和菓子(種類によっては注意が必要)
入れ歯が引っ張られて外れる感覚があるかもしれません。少しずつ様子を見ながらお試しください。
食べ方のコツ:「両側で噛む」を意識
片側ばかりで噛む癖があると、入れ歯や顎に偏った負担がかかります。左右バランスよく噛むことを意識すると、より長く快適にお使いいただけます。
装着直後の食事について
IODを装着してすぐは、口の中が新しい状態に慣れていません。以下のステップで徐々に食生活を戻していくのがおすすめです。
装着後〜1週間:やわらかい食事から
おかゆ、うどん、煮込み料理、豆腐、茶碗蒸しなど、噛む力を必要としない食事から始めましょう。
1週間〜1ヶ月:少しずつ通常食へ
違和感が減ってきたら、普通のご飯、野菜、魚、柔らかいお肉など、一般的な食事に戻していきます。
1ヶ月以降:ほぼ制限なし
慣れてきたら、冒頭でご紹介したような硬いもの・粘着性のあるものにも挑戦できます。
管理栄養士のワンポイント
やわらかい食事を選ぶときは「おかゆだけ」になりがちですが、それだとたんぱく質が不足しがちです。茶碗蒸しや豆腐、とろみをつけた魚料理など、やわらかくても栄養のある食材を組み合わせるのがコツです。
「しっかり噛めて、いろいろな食材を食べられる」ことは、高齢期の健康維持にとても大切です。たんぱく質や野菜をバランスよく摂れる食生活は、筋力や免疫力の維持にもつながります。
IOD治療後、食事について気になることがあれば、お気軽に当院の管理栄養士までご相談ください。

IODで「食べる喜び」を取り戻しませんか
IODは、単に「噛める」だけでなく、食事という人生の楽しみを取り戻す治療法です。総入れ歯では諦めていたステーキやお煎餅、りんごやお餅も、再び味わえるようになります。噛む力は通常の入れ歯の約2〜3倍に回復し、ご家族やご友人と同じ食事を楽しめる喜びを取り戻せるのも、IODの大きな魅力です。
また、当院には管理栄養士が在籍しているため、IOD治療後の食事についても、気になることがあればお気軽にご相談いただけます。
「もう一度、好きなものを食べたい」
そうお考えの方は、まずは診療のご予約からお気軽にお問い合わせください。患者さんお一人おひとりのお口の状態やご希望を丁寧にお伺いした上で、最適な治療方法をご提案いたします。
略歴
- 国立徳島大学歯学部卒業
- American Academy of Implant Dentistry
- Associate Fellow
- Astra tech implant インストラクター
- Osstem implant インストラクター
- 歯科医師臨床研修指導歯科医
資格・所属学会
- アメリカインプラント学会(AAID)
- 日本口腔インプラント学会
- 日本審美歯科学会
- 日本臨床歯周病学会
- 日本小児歯科学会
- 東京SJCD会員
一人ひとりの多様なニーズにお応えします
当院は難しい症例を含む多くの症例を経験しており、患者様の理想通りの治療をご提供できるよう、チーム一丸となって取り組んでいます。