歯科医師がオススメする目的別歯磨き粉4選
こんにちは!鈴鹿市の歯医者 大木歯科医院 歯科医師の山下です。
皆さんは歯磨き粉を選んで使っていますか?
歯磨き粉にはとても多くの種類がありますが、大きく分類すると、
- 虫歯予防
- 歯周病予防
- 知覚過敏用
- 着色予防
の4タイプがあり、タイプによって薬用成分に違いがあります。
歯科医院で取り扱っている歯磨き粉は目的別に高い効果が期待できるものがありますので、簡単に解説をしながら、おすすめ歯磨き粉をご紹介していきます。
虫歯の予防におすすめの歯磨き粉
日本人が歯を失う原因ワーストワンは虫歯です。その虫歯を予防するにはフッ素が入っている歯磨き粉がおすすめです。
フッ素には、
- 歯を修復する「再石灰化」を促進する
- 虫歯菌の活動を抑えて酸を作りにくくする
という働きがあります。
フッ素が配合されている歯磨き粉はたくさんの種類がありますが、なかでも高濃度(1450ppm)でフッ素が配合された「Check-Up standard」がおすすめです。
6歳未満のお子様用もあります。(万が一の誤飲に備えてフッ素濃度が低めになっています。)
歯周病の予防におすすめの歯磨き粉
中高年になるにつれて歯周病で歯を失う方が激増します。
歯周病予防には歯周病菌に直接作用する薬用成分が配合された歯磨き粉を使うことで効果が期待できます。
なかでも塩酸クロルヘキシジンの殺菌作用と、β―グリチルレチン酸の抗炎症作用が期待できる「ConCoolジェルコートF」がおすすめです。
ConCoolジェルコートFはフッ素も配合(950ppm)されているので、虫歯予防にも効果が期待できます。
歯がしみる知覚過敏を防ぐのにおすすめの歯磨き粉
知覚過敏症状は、歯の内側にある「象牙質」が露出してしまうことで発生します。象牙質は歯のエナメル質の内側にある組織です。
象牙質が露出する原因には、歯ぎしりやお口の中の酸によるエナメル質の摩耗と、歯周病や加齢による歯茎の後退などがあります。
この知覚過敏症状の予防と緩和に効果が期待できるのが「シュミテクトシリーズ」です。テレビのCM等でご存知の方が多いと思います。
高濃度(1450ppm)フッ素も配合されており、虫歯と歯周病の予防にも効果が期待できるシュミテクトがおすすめです。
ただし、歯がしみる原因は知覚過敏だけではありませんので、歯に違和感を感じた場合は必ずご来院いただき、歯科医師の診察を受けていただくようお願いします。
着色の予防におすすめの歯磨き粉
コーヒーやカレー、赤ワインなどを好まれる方は、ステインと呼ばれる「着色汚れ」が残りやすいですが、歯磨き粉を選ぶことによって予防が期待できます。
着色の予防には研磨剤で削り取るタイプの歯磨き粉が多かったのですが、研磨剤で歯の表面がザラザラになると逆に着色しやすくなるという欠点がありました。
そのため、配合成分が着色に作用して分解することで落としやすくする、というタイプの歯磨き粉が増えてきました。
なかでもピロリン酸ナトリウムという成分がステインを浮かせて落とす「Brilliant more」がおすすめです。
なお、着色汚れには効果が期待できますが、歯そのものが白くなる歯磨き粉ではありません。(歯そのものを白くするホワイトニング剤が配合された歯磨き粉は日本国では認可されていません。)→ホワイトニングについてはこちら
まとめ
- 歯磨き粉には、虫歯予防・歯周病予防・知覚過敏用・着色予防の4タイプがある
- 虫歯を予防するにはフッ素が入っている歯磨き粉がおすすめ
- 歯周病予防には歯周病菌に直接作用する薬用成分入りの歯磨き粉がおすすめ
- 知覚過敏症状の予防と緩和にはシュミテクトがおすすめ
- 着色予防には着色に作用して分解するタイプの歯磨き粉がおすすめ
歯磨き粉選びも大事ですが、過度な歯磨きをして歯や歯茎を傷めたり、不適切なブラッシングを続けて清掃不良になってしまい、虫歯や歯周病になってしまう方がいらっしゃいます。
ぜひ定期検診や歯磨き指導を受けて、正しい歯磨きの技術と習慣を身につけていただきたいと思います。
当院での歯磨き粉のご購入について詳しくは当院スタッフへお気軽にお尋ねください。
(※2021年現在のおすすめ歯磨き粉です。)