外れない総入れ歯(IOD)の費用は?相場・内訳をわかりやすく解説
こんにちは。三重県鈴鹿市にある歯医者、大木歯科医院です。
IOD(インプラントオーバーデンチャー)の費用は、自由診療で50万〜300万円程度が目安です。費用は主に「インプラントの本数」「入れ歯の種類」「アタッチメント(固定装置)の種類」の3つの要素によって決まります。
今回は、「実際にいくらかかるのか分からない」「総入れ歯やインプラントと比べてどうなのか知りたい」といった方に向けて、IODの費用相場・内訳・費用が変わるポイント・実際の見積もり例を解説します。
インプラントオーバーデンチャーの費用相場
IODの費用相場は、自由診療で50万〜300万円程度が目安です。インプラントを全本数分埋入する治療と比べると、抑えやすい費用となります。
入れ歯・インプラントとの費用比較

※医院・本数・装置によって費用は変動します。
IODの費用が決まる3つの内訳
IODの費用は、「インプラント本体」「入れ歯」「アタッチメント」の大きく分けて3つの要素の合計で決まります。

費用を左右する3つのポイント
IODは同じ治療名であっても、選択する内容によって費用や使い心地が大きく変わります。特に重要なのは、以下の3つのポイントです。
1.インプラントの本数
インプラントが2本の場合は費用を抑えやすくなりますが、安定性はやや劣る傾向があります。一方で4本にすることで、しっかりと固定され、噛みやすさと安定性のバランスが良くなります。しっかり噛める状態を重視される方には、4本を選ばれるケースが多くあります。
IODに必要なインプラントの本数については、「IODに必要なインプラントの本数」の記事をご参照ください。
外れない総入れ歯(IOD)は何本必要?本数の目安と考え方
2.入れ歯の種類
レジン(プラスチック)の入れ歯は費用を抑えやすい一方で、厚みが出やすく違和感を感じることがあります。金属床の入れ歯は、薄くて装着感がよく、食事のしやすさにも優れています。装着感や快適性を重視される方には、金属床が選ばれることが多い傾向があります。
3.アタッチメントの種類
IODのアタッチメントには主に4つの種類があり、それぞれ特徴と費用が異なります。
- ボールアタッチメント
インプラント上部のボール状の突起を義歯側にはめ込むシンプルな構造で、4種類の中で最も費用を抑えられます。着脱が簡単で扱いやすい反面、固定力はやや低めです。 - ロケーターアタッチメント
世界中で広く使われているスタンダードなタイプです。義歯を薄く仕上げられる低プロファイル設計で、固定力と着脱しやすさのバランスが良いです。
大木歯科医院ではこのロケーターアタッチメントを採用しています。 - マグネットアタッチメント
磁石の力で吸着して固定する方式です。置くだけで装着できるため操作が最も簡単で、手の力が弱い方に特に適しています。精密な磁石素材を使用するため、費用はやや高めになります。 - バーアタッチメント
複数のインプラントを金属のバーで連結し、クリップで固定する方式です。顎の形状に合わせたカスタム製作となるため費用は最も高くなりますが、4種類の中で最も優れた固定力と安定性を発揮します。
このように、インプラントの本数・入れ歯の種類・アタッチメントの選択によって、費用だけでなく使い心地も大きく変わります。ご自身に合った最適な組み合わせを選ぶことが、長く快適に使うためのポイントです。
IODが通常のインプラントより費用を抑えられる理由
IODが通常のインプラント治療より費用を抑えやすいのは、少ない本数のインプラントで入れ歯全体を支える仕組みになっているためです。
通常のインプラントは「失った歯の本数分」必要
通常のインプラント治療は、失った歯を1本ずつ人工歯で補う方法です。そのため、失った歯の本数分だけインプラントを埋入する必要があり、本数が増えるほど費用も大きくなります。例えば、1本あたり50万円で6本埋入する場合、それだけで約300万円の費用がかかる計算となります。
例)1本50万円の場合 50万円 × 6本 = 約300万円
IODは少ない本数で全体を支える仕組み
一方、IODは2〜6本のインプラントを土台として、入れ歯全体を支える治療法です。1本ずつ独立して支えるのではなく、少ない本数で全体を安定させる構造のため、結果としてインプラントの本数を抑えられます。
また、IODはインプラントだけで支えるのではなく、歯ぐき(粘膜)でも一部の力を分担します。このように力を分散させる構造になっているため、少ない本数でも安定して噛む力を支えることが可能です。インプラントの本数を抑えられることで、手術時のご負担や費用を軽減できる点も特長といえます。
費用だけで選ばないことが大切です
IODは決して安価な治療ではないため、「できるだけ費用を抑えたい」と考えられるのは自然なことです。しかし、費用の安さだけを基準に治療内容を選んでしまうと、かえって後悔につながるケースもあります。
注意点|費用だけで選ばないことが大切です
IODは決して安価な治療ではないため、「できるだけ費用を抑えたい」と考えられるのは自然なことです。しかし、費用の安さだけを基準に治療内容を選んでしまうと、かえって後悔につながるケースもあります。
安さを優先すると起こりやすいトラブル
1.外れやすくなる
インプラントの本数が少なすぎると、
入れ歯をしっかり支えきれず、会話中や食事中にズレる・外れることがあります。
「人前で外れそうになる」という不安は、大きなストレスになります。
2.噛みにくくなる
安定性が不十分な状態では、硬いものが噛みにくくなり、食事の満足度が下がってしまいます。
「結局やわらかい物しか食べられない」というケースもあります。
3.痛みや違和感が出る
設計が合っていない場合、歯ぐきに負担が集中し、痛みや口内炎の原因になることもあります。
4.作り直しになる可能性
最初に費用を抑えた結果、入れ歯の作り直し、インプラントの追加、再手術が必要になるケースもあります。その結果、最初から適切な治療をするよりも高額になることもあります。
長期的な視点で考えることが大切
IODは、適切なメンテナンスを継続することで10年以上ご使用いただけるケースも多くあります。数年単位ではなく、10年・20年と長くお使いいただく治療であるため、しっかり噛めるか、外れにくいか、長持ちするかといった将来の快適さまで含めて検討することが大切です。
大木歯科医院のIODの実際の費用(インプラント4本のケース)
実際の患者さまのケース(自由診療、インプラント4本)をもとにした費用の一例をご紹介します。
※お口の状態により費用は異なります

費用の内訳(実例)
見積書の内容を分かりやすく整理すると、以下の通りです。
検査・準備
- CT撮影:11,000円
- オペチャージ:11,000円
- サージカルテンプレート:88,000円 合計:110,000円
インプラント手術
- 一次手術:1,200,000円(30万円×4本)
- 二次手術:132,000円 合計:1,332,000円
上部構造(装置・入れ歯)
- ロケーター(固定装置):520,000円
- 金属床義歯:330,000円 合計:850,000円
総額 2,292,000円(税込)
最後に
IODの費用は50万〜300万円程度が目安となり、インプラントの本数・入れ歯の種類・アタッチメントの選択によって変動します。通常のインプラント治療と比べて費用を抑えやすい一方、噛みやすさや安定性の改善が期待できる、費用と機能のバランスがとれた治療法といえます。
ただし、最適な本数や費用はお口の状態によって大きく異なります。費用面だけでなく、長期的に快適にお使いいただけるかという視点も含めて、ご自身に合った治療法を選ぶことが大切です。
大木歯科医院では、カウンセリングを通じて、検査結果に基づいたご提案や費用のお見積もりまで、丁寧にご案内しております。「自分の場合はいくらかかるのか」「どのような選択肢があるのか」を知るだけでも、今後の判断材料となります。
ご予約・お問い合わせは、お電話またはWEB予約フォームより承っております。まずはお気軽にご相談ください。
略歴
- 国立徳島大学歯学部卒業
- American Academy of Implant Dentistry
- Associate Fellow
- Astra tech implant インストラクター
- Osstem implant インストラクター
- 歯科医師臨床研修指導歯科医
資格・所属学会
- アメリカインプラント学会(AAID)
- 日本口腔インプラント学会
- 日本審美歯科学会
- 日本臨床歯周病学会
- 日本小児歯科学会
- 東京SJCD会員
一人ひとりの多様なニーズにお応えします
当院は難しい症例を含む多くの症例を経験しており、患者様の理想通りの治療をご提供できるよう、チーム一丸となって取り組んでいます。