2019年7月

親知らずをきっかけに歯医者にかかる人も

こんにちは!鈴鹿市の歯医者 大木歯科医院 管理栄養士・トリートメントコーディネーターの林です。

日々多くの患者様にご来院いただき、カウンセリングをさせていただくのですが、歯医者にお越し頂く理由として一番多いのが虫歯、その次に歯周病などのメンテナンス(定期検診)、その他はホワイトニング・セラミック治療・矯正治療・インプラントなど様々です。

今回のお話は、成人になると出てくる「親知らず(埋伏智歯)」が原因で歯医者にかかる患者様も多くいらっしゃるということです。

親知らずとは?

「親知らず(埋伏智歯)」とは、永久歯の8番目の歯です。完全に歯が生える人もいれば、そうでない人もいます。それは顎にスペースがあるかどうかで決まり、現代の人はスペースが少ないので埋まったままか、もしくは少しだけ出ている状態がほとんどです。

親知らず(埋伏智歯)は必ず抜かなければならない歯ではありません。まっすぐ生えているか、完全に歯茎に埋まっている状態であればそのままにしておいてもトラブルは起こりにくいです。

親知らずによるトラブル

少しだけ親知らずが生えている場合は次のようなトラブルが起こる可能性があります。

  • 清掃不良(奥歯で生え方が斜めに生えていたり、少ししか生えていないため、歯ブラシが届かずしっかりと歯磨きができない)により歯肉の炎症が起こる
  • 細菌により親知らず周辺の歯周病が進行する
  • 親知らず(埋伏智歯)が虫歯になる
  • さらに手前の7番目の歯が虫歯になる
  • 歯が押されて歯並びが悪くなる

実際の患者様のケースですが、親知らず(埋伏智歯)が虫歯で痛む、顔が腫れているという訴えを診てみると、親知らずの清掃不良により親知らず(埋伏智歯)が虫歯になり、その手前の歯も虫歯になって、顔が腫れている状態でした。

さらに親知らず(埋伏智歯)が歯全体を前に押す事によって、歯並び・噛み合わせにも影響を及ぼしていた、というケースもありました。

親知らずの治療

親知らず(埋伏智歯)の痛みが繰り返し出ない場合は、抜かずに抗生剤を投薬して様子をみることもありますが、何度も痛みを繰り返す場合や予防を考える場合は抜歯をおすすめしています。

 

親知らず(埋伏智歯)は歯の近くに下歯槽管という神経が通っており、そこを傷つけると長期的に麻痺が残る可能性があります。そのリスクを避けるため、当院ではCT撮影を行い、三次元的に神経と親知らず(埋伏智歯)の位置を確認して、安全であることを確認した上で抜歯を行います。場合によっては大きな病院を紹介させて頂く場合もございます。

まとめ

今まで見たことがない歯が出てきて、

  • 奥歯が痛い
  • 顔が腫れてきた
  • 歯並びが悪くなって来た

という症状がある場合は一刻も早くご来院いただく事をおすすめします。

歯の痛みは放っておいても治りません。虫歯の進行スピードはとても早く、3ヵ月もあれば、抜かなくて良かった歯が抜く必要が出るほど進行します。

何か心配なことがございましたら、まずはお電話(059−395−1000)までお電話いただき、ご予約の上ご来院ください。