口腔機能発達不全症の費用は?保険適用の条件と医療費助成を管理栄養士が解説
こんにちは。三重県鈴鹿市にある歯医者、大木歯科医院です。
口腔機能発達不全症の検査と管理は、診断基準を満たす18歳未満のお子さまであれば保険適用です。窓口でのご負担は健康保険の自己負担割合に応じた金額です。また、自治体の子ども医療費助成の対象となる場合は、さらに軽くなるまたは窓口無料になることもあります。管理は月1回、検査は3か月に1回程度が目安です。
この記事では、保険が適用される条件、対象年齢、検査と管理の内容、費用と医療費助成について、当院の管理栄養士が解説します。
口腔機能発達不全症そのものについては、こちらの記事をご参照ください。
保険が適用される条件は?
誰でも自動的に対象になるわけではなく、歯科医師が診査を行い、診断基準を満たした場合に保険での管理が始まります。
チェックリストは「食べる機能」「話す機能」「その他の機能」に分かれています。離乳完了後のお子さまの場合、「食べる機能」と「話す機能」の項目のうち2つ以上に該当し、そのなかに「咀嚼機能」の項目(歯の生え方の遅れ、噛む時間が長すぎる・短すぎる、左右どちらかに偏った噛み方など)を1つ以上含むことが診断の基準とされています。離乳完了前のお子さまでは、哺乳や離乳に関する項目を1つ以上含むことが基準です。
そのため、「発音だけが気になる」「口呼吸だけが気になる」といった場合は、診断基準に該当しないこともあります。また、先天性の疾患など、食べる機能に影響する明らかな病気がある場合は、口腔機能発達不全症とは別の診断・対応となります。
費用はどのくらい?自己負担と医療費助成
保険診療ですので、窓口でのご負担は健康保険の自己負担割合に応じた金額になります。自己負担割合は、義務教育就学前(6歳の誕生日以後、最初の3月31日まで)のお子さまは2割、それ以降は3割です。
実際の金額は、その日に行った内容によって変わります。管理や指導のみの日と、口唇閉鎖力検査・舌圧検査などを行う日では金額が異なりますので、事前に知っておきたい場合は、受診時に遠慮なくお尋ねください。
三重県の医療費助成
また、三重県内では市町ごとに子ども医療費の助成制度が設けられています。鈴鹿市・四日市市では、いずれも18歳に達した年度の末日までのお子さまを対象に、受給資格証を提示することで、県内の医療機関での保険診療分が窓口無料となっています(2026年9月時点)。事前に受給資格の認定申請が必要です。対象年齢や手続きは市町ごとに異なりますので、お住まいの自治体の制度をご確認いただければと思います。
保険でどんな検査・管理を受けられる?
保険診療のなかで行われるのは、おおむね次のような内容です。
- 問診とチェックリストによる確認
- お口のなかの診査(虫歯、歯の生え変わり、歯並び、舌小帯の状態など)
- 口唇閉鎖力検査、舌圧検査などの機能検査
- 身長・体重の確認(体格の評価)
- お口まわりの写真撮影(成長にともなう変化の記録)
- 管理計画の作成と、文書によるご説明
- ご家庭で取り組む内容の指導(食べ方、トレーニング、生活習慣)
- 定期的な再評価
口唇閉鎖力や舌圧は、年齢・性別ごとの標準値と比べて評価します。ただし、子どもの成長には個人差が大きいため、1回の数値だけで判断するのではなく、身長や体重の成長曲線と同じように経過のなかで変化を見ていくことが大切とされています。数値として記録が残るため、ご家庭での取り組みの成果も確認しやすくなります。
大木歯科医院では口唇閉鎖力検査を実施しております。口唇閉鎖力検査は、リットレメーターという器具を用いて管理栄養士が測定し、お口の機能と毎日の食事の両面からご様子をうかがう形をとっております。

対象年齢と通院の目安
対象年齢はいつまで?
口腔機能発達不全症の保険での管理は、18歳未満のお子さまが対象です。哺乳期から高校生年代までと幅が広く、年齢によって確認する内容が変わります。
| 時期 | 主に確認する内容 |
|---|---|
| 離乳完了前 (おおむね1歳半ごろまで) | 哺乳の様子、離乳食の進み方、安静時の口の閉じ方、体格 |
| 幼児期 (1歳半〜就学前) | 噛む時間や飲み込み方、食べる量のムラ、口の閉じ方や指しゃぶりなどの癖(3歳ごろから)、発音(5歳ごろから)、体格 |
| 学齢期 (6歳〜18歳未満) | 噛む力や噛み方の偏り、発音、口呼吸やいびき、舌の力、生え変わりと噛み合わせ、体格 |
通院のペースと期間は?
管理が始まったあとは、月1回程度の通院が一般的です。口唇閉鎖力検査や舌圧検査は、必要に応じて3か月に1回程度のペースで行い、トレーニングの効果を確認します。毎回長時間かかるものではなく、定期検診やクリーニングとあわせて行うことも多くあります。
日本歯科医学会の考え方では、3か月間のトレーニングのあとに再評価を行い、改善の程度に応じて継続を判断する流れが示されています。数か月で変化が見られる場合もあれば、成長を見守りながら年単位で経過を追う場合もあります。無理に回数を重ねるものではありませんので、ご家庭の状況にあわせてご相談いただければと思います。
まとめ
口腔機能発達不全症は、診断基準を満たす18歳未満のお子さまであれば、保険診療で検査・管理を受けられます。窓口でのご負担は自己負担割合と当日の内容によって変わり、自治体の子ども医療費助成の対象となる場合もあります。
大木歯科医院では、各種検査やカウンセリングをもとに、患者さまお一人おひとりに合わせたご提案と、丁寧でわかりやすいご説明を心がけております。当院には常勤の管理栄養士が在籍しており、お口の機能と食事の両面からご相談を承っております。「検査の費用について聞きたい」「保険が使えるか確認したい」など、どのようなご相談でも承っております。
ご予約・お問い合わせは、お電話またはWEB予約フォームより承っております。まずはお気軽にご相談ください。
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参考資料
- 日本歯科医学会「口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方」(令和6年3月)
- 厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(令和8年3月5日 保医発0305第6号)
- 鈴鹿市「こども医療費の助成」
- 四日市市「子ども医療費助成」
※本記事の制度に関する内容は、2026年9月時点の情報にもとづいています。