歯科ブログ

インビザライン中の飲み物について| マウスピースのまま飲めるものはあるの?

【インビザラインの取り扱いについて】

インビザラインは、取り外し可能なマウスピースを使用した歯科矯正治療法です。治療中は、飲食時に特別な注意が必要となるため、この記事では、インビザラインを装着したまま飲むことができる飲み物や、避けるべき飲み物について詳しく解説します。インビザライン治療を検討している方や、現在治療中の方は、正しい情報を得るために、この記事を参考にしてください。

【インビザライン装着中の飲み物の制約】

インビザラインのマウスピースは取り外しが可能ですが、日常生活での飲み物の摂取時には注意が必要です。特に、以下の飲み物は制約があります。

・水 

・無糖・酸味のない炭酸水 

これら以外の飲み物を摂取する際は、マウスピースを外すことが推奨されます。以下の3つのリスクが考えられるためです。

  • 虫歯のリスク
  • 着色や汚れのリスク
  • マウスピースの変形リスク

【なぜ制約があるのか】

1虫歯のリスク増加 

インビザラインのマウスピースは、歯を密閉する形でフィットします。このため、マウスピースを装着している間、歯は唾液との接触が少なくなります。唾液は、細菌を洗い流す役割があるため、マウスピース装着中は虫歯のリスクが高まる可能性があります。特に、糖分を含む飲み物を摂取した後、マウスピースを装着すると、糖分が歯の表面に残り、虫歯の原因となる可能性が高まります。

虫歯を予防するためには、食後の歯磨きや口内のケアが欠かせません。また、唾液の分泌を促すためのマッサージや、食事時にしっかりと噛むことも効果的です。

 

2.歯やマウスピースの色変わりのリスク 

マウスピースを装着中に特定の飲み物を摂取すると、「歯やマウスピースが色づく」可能性があります。特に、色素を多く含む飲み物を摂取した後、すぐに歯磨きをしないと、その色素が歯やマウスピースに付着しやすくなります。

一度色がついてしまうと、簡単には取れないため、透明なマウスピースが変色してしまい、歯が汚れて見えることがあります。色づきやすい飲み物は、摂取の際には注意が必要です。

色変わりを防ぐためには、色素を含む飲み物を摂取した後は、マウスピースを外して歯磨きや口をすすぐことが大切です。また、マウスピースもきちんと洗浄してから再度装着しましょう。

外出中で歯磨きが難しい場合、ノンシュガーのガムを噛むことで唾液の分泌を促し、口内環境を整えることができます。ただし、ガムを噛むだけでは十分なケアとは言えませんので、できるだけ早めに歯磨きや口をすすぐことを心がけてください。

 

3.マウスピースの変形リスク 

インビザラインのマウスピースは、特定の温度に敏感で、熱によって形が変わることがあります。このため、マウスピースを装着したまま高温の飲み物を摂取することは避けるべきです。公式ガイドラインによれば、「専用の洗浄剤を使い、40°以下の温水で15分以内の洗浄ならば、変形のリスクは低い」とされています。しかし、15分以上40度を超える環境下では、マウスピースが変形する可能性が高まります。

例えば、自動販売機のホットドリンクは約55度、一般的な紅茶やコーヒーの推奨淹れ温度は60度~70度と言われています。このような温度の飲み物を頻繁に摂取する方は、特に注意が必要です。

変形したマウスピースは、治療の進行を妨げるだけでなく、再製作のコストが発生することも考えられます。したがって、マウスピースをつけたまま飲む際は、温かすぎる飲み物は避けることをおすすめします。

 

まとめ

甘い飲料、特に清涼飲料水やスポーツドリンクは、予想以上に糖分を含んでいるため、マウスピースを装着している間は摂取を避けることが推奨されます。また、コーヒー、紅茶、ワインなどの色が濃い飲み物は、着色の原因となるため、摂取する際はマウスピースを外すことが望ましいです。お茶も安全と思われがちですが、茶渋の影響を受ける可能性があるため、これも飲む際はマウスピースを外すことをおすすめします。

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